おたふく風邪
おたふく風邪はムンプスウイルスが原因で起こる病気で、主な感染経路は飛沫感染や接触感染です。おたふく風邪は、保育所や幼稚園などで集団生活を開始した6歳以下の子どもが50%以上を占めます。
おたふく風邪の症状は耳の下(耳下腺)やあごの下(顎下腺)が炎症を起こし腫れます。ほとんどの子どもは左右対称に腫れますが、片側だけ腫れることもあります。腫れのピークは1~3日で、1週間ほどで腫れが治まります。発熱も伴いますが3~4日で下がります。
治療
おたふく風邪の治療は対症療法になります。発熱や耳下腺の痛みをおさえる解熱鎮痛薬を処方します。痛いときは冷湿布貼ったり、患部を冷やすこともよいでしょう。
家庭で気をつけること
- 食べ物
酸味が強かったり、固い食べ物は耳の下やあごの下が痛くなりますので控えましょう。
痛みが強いときは牛乳やみそ汁、ポタージュスープ、プリン、ゼリー、おかゆ、とうふ、グラタンなど軟らかい食べ物や噛まずに飲み込める食べ物を食べさせてください。 - 入浴 高熱や痛みが強いときは入らない方がよいでしょう。
こんな時はもう一度受診しましょう
- 頭痛がひどく、何度も吐いてる
- 腫れが1週間以上続いている
- 熱が5日以上続いている
- 耳の下の腫れが赤くなってきた
- 睾丸を痛がるとき
- 耳が聞こえにくくなったとき
登園・登校の許可
おたふく風邪を発症した場合、感染力が高いため腫れてから少なくとも5日間は休みましょう。
監修者情報
及川 茂輝 院⻑
東京大学文学部大学院終了後、福島県立医科大学医学部に入学。その後、神奈川県立こども医療センター、国立病院機構横浜医療センター、横浜市立大学医学部付属病院での勤務を歴任。「あかちゃんとこどものために世界で一番よいクリニックを創る」ことを使命とし、育児に悩むお父様、お母様の気持ちに寄り添う医師として診療を行う。・日本小児科学会認定 小児科専門医
・日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医