インフルエンザ
インフルエンザとはインフルエンザウイルスが原因で起こる感染症です。毎年12月から4月の間に流行します。
潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)は1~5日と言われ、その後38~40℃の高熱、関節痛、頭痛が起こります。本来は薬を使わなくても約1週間で治りますが、小さな子どもがインフルエンザに感染すると、肺炎や脳症など合併症を起こすことがあるので、予防接種とお薬の服用をおすすめします。
インフルエンザワクチンは接種したからといってインフルエンザに罹らないということはありませんが、重症化を防ぐために事前に行いましょう。
治療
インフルエンザと風邪は症状が似ていますが、インフルエンザの症状には特徴があります。
かぜ | インフルエンザ | |
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発症時期 | 一年中 | 流行時期は12月~4月 |
発熱 | 37~38℃の微熱程度 | 38~40℃の高熱 |
症状 |
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原因ウイルス |
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迅速診断と早期治療
鼻の奥に細長い綿棒をいれ、鼻水を拭いとることでインフルエンザかどうかを迅速診断することができます。インフルエンザと診断され、早期に抗ウイルス薬を飲み始めれば、症状を軽くすませることができます。通常は熱が出てから12時間以降でウイルスが繁殖し検査を行えますが、当院では、発症(悪寒など)してから6時間後に検査を行える機器を導入しております。
より早い診断をご希望の方はご相談ください。また抗インフルエンザ薬は48時間以内に服用することがよいです。
家庭で気をつけること
食べ物
子どもが好きなもので消化のよいものを食べさせてください。
休む
家で安静に寝ているのが一番大切です。
保温
寒くなく暑すぎない程度の室温に調節をしましょう。乾燥にも気をつけてください。
入浴
疲れさせないように長風呂は控えてください。お風呂でサッパリさせるのはよいでしょう。
こんな時はもう一度受診しましょう
指示された日、薬がなくなる日などに受診してください。元気がなかったり、何度も吐いたり、咳で眠れないなど、いつもと違うようなら、早めに受診しましょう。けいれんを起こしたら、すぐに病院へ行きましょう。
登園・登校の許可
学校保健安全法では、出席停止期間について決められており、“発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで”と定められています。この2つの条件を両方とも満たさなければ、登校をしてはいけません。、また“発症”とは発熱をした日です。
児童・生徒(小学生以上)
幼稚園・保育園の出席停止期間も、学校とほとんど同じです。ただし、幼児は免疫力が低いため、解熱から登園までの期間が1日長くなっています。
監修者情報
及川 茂輝 院⻑
東京大学文学部大学院終了後、福島県立医科大学医学部に入学。その後、神奈川県立こども医療センター、国立病院機構横浜医療センター、横浜市立大学医学部付属病院での勤務を歴任。「あかちゃんとこどものために世界で一番よいクリニックを創る」ことを使命とし、育児に悩むお父様、お母様の気持ちに寄り添う医師として診療を行う。・日本小児科学会認定 小児科専門医
・日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医